<花見のバイトでも日本のような場所取りではなく…:ニューズウィーク日本版ウェブ編集部>
桜が満開の韓国、景福宮
写真=iStock.com/tawatchaiprakobkit
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日本同様、3月最後の週末から気温が上がり春の到来を告げた韓国。ソウルでも4月1日には鍾路区松月洞(チョンノグ・ソンウォルドン)にあるソウル気象観測所前に植えられたソメイヨシノが開花し、気象庁が「ソウルに桜が咲いた」と発表した。

そんななか、インターネットのコミュニティサイトには「お花見デートバイト募集」という投稿がアップされて、話題を呼んでいる。韓国メディアSBS、韓国日報などが報じた。

時給3万ウォン、送迎可、食事・デザートまで提供

日本よりもネットの普及が早かった韓国ではさまざまなオンラインコミュニティサイトが存在する。そういったもののひとつに、公務員や会社員などビジネスパーソンが利用できる匿名コミュニティサイトがある。イメージとしてはLinkedInの匿名版といったところだ。そうしたコミュニティサイトのなかに、3月末にあるアルバイト募集の投稿がアップされた。

「桜デート1日アルバイト(女)を求めます」

投稿者は韓国水資源公社勤務のユ氏。

「こんにちは。人生を生きていながら桜が咲く日に異性と一日くらいは一緒に食事をしたくて、または今後できる異性とデートのための経験を積むために求人を載せます」とアルバイト募集の趣旨を明らかにした。

投稿された内容によると、このアルバイトは「4月6、7日のうち1日、ソウル漢江(ハンガン)および汝矣島(ヨイド)一帯で桜のお花見デートをする相手を求める。時給2万ウォン(約2,200円)で、8時間計16万ウォン」という報酬だった。

さらに条件としては「出退勤時の送迎可能」「食事最大2食とデザート提供」等、具体的な条件も掲げた。また「契約が締結されれば口座に契約金5万ウォンを入金し、残金11万ウォンは契約終了後に入金する」として給与の支払方法まで掲載した。

また、セクハラなどを心配する女性への配慮として「身体接触は一切ありません」と述べ、さらに「望まない身体接触をした場合、アルバイト雇用主を警察に通報すること」ともした。一方で混雑する桜祭り会場でのデートを予定していることもあり、「ただし、人混みで混雑して移動するのに大変な場合にのみ手をしばらく握ることもあり得る」とトラブル発生時への配慮も怠りなかった。

ユ氏は翌日には内容をアップデートした別の投稿を掲載。時給を1万ウォンアップした3万ウォン(約3,300円)としたほか、応募者の条件として、満20歳以上の未婚の女性のみ、大まかなデートコースやデートプランなどの準備が可能な者(雇用主が該当経験が皆無でデート教育も兼ねるため)とした。結果的にその日の夕方には、アルバイトへの申し込みがあったようで、募集が締め切られた。